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臨死体験

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新聞を読みながら横目でテレビのニュースを見ていたら、「棺桶に入る体験」をやっているのが目に入った。すぐに次のニュースに切り替わってしまったので、「なんだろう?」と思いネットで検索してみた。

検索の結果「Deathフェス」のニュースで、これは『一般社団法人デスフェスが主催し、「死」をタブー視せず語り合うことで「生と死のウェルビーイング」を考える参加型イベントです。渋谷ヒカリエでトークや展示、ワークショップを通じて、多死社会に向けた新しい死生観や選択肢を提案しています。』とあった。
そこでよく分からないままに、無料なのでネットで参加申し込みをしてみた。

 「ヒカリエ」8階の「Death フェス」の案内看板

11時少し前に会場に着いたら、まだ準備中だった。係員に『11時からです』と言われた。
外から会場を見ると、なんとなく「葬儀」という感じがする。

HPには『年に一度の「Deathフェス」では、10代から90代まで世代や立場を超えた人々が出会い、「死から始まる問い」を分かち合いながら、対話し、体験し、想像し合います。私たちは、死を「終わり」ではなく、「始まり」として捉えています。・・・』

『個人の想いから社会へ、そして未来へ。死からはじめる社会のウェルビーイングを、ともにつくりませんか? 4月14日を「よい死の日」と定め、年に一度、生と死のウェルビーイングを見つめ直す「Deathフェス」を開催しています。』とある。

 「Death フェス」の会場

会場の右奥の部屋にもなにかあるので行ってみた。
そこには葬儀用の衣装と派手な模様の、テレビで見た「棺桶」が置いてあった。
係員が近寄って来て、『お試しになりますか?』と言った。

以前に東京ビッグサイトの葬儀関係の展示会でも、同じようなことを言われたことがある。でもその時は、まだ今より10歳は若かったので、『いいえ。結構です』と断った。

今回はなぜだか、『お願いします』と言ってしまった。
係員は『料金は 2200円です』と言ったが、いまさら引っ込みがつかなくその場で支払った。

派手な模様の棺桶

係員が棺桶の蓋を開け、私に靴を脱いで入るように言った。
中に入ってみると、棺桶の長さが私には少し短い。
足と頭が棺桶の長さといっぱいいっぱいで、少しも余裕が無い。
棺桶の色が派手なのが気に入らない。やはり棺桶は「白木が良い」と思った。

係員の指示で「棺桶」に入る。

次に寝るように言われ、仰向けに寝た。枕が私には低過ぎると感じた。
すると係員が私の顔の周りに造花を飾り、私の手にも花を持たせた。
多少は「死んだ」感じがしたが、花は造花ではなく生花だともっと気分が乗れたと思う。

これで準備完了である。でも全然、死んだ気持ちにはならない。
無料と思ったのに2200円も支払ったので、係員にカメラを渡し『写真をたくさん撮って』と頼んでおいた。

 顔の周りに造花を飾る。

先ず足の方の蓋が閉められた。顔の部分の扉を閉める前に、係員が『3分間です』と言った。そして『目を閉じて下さい。行ってらっしゃい』と言われ、顔の方の扉を閉めた。

ところが普通の棺桶と違い、顔の部分の扉がレースで出来ているので明るいのである。
これでは本物の体験にならないと思った。やはり真っ暗になって欲しかった。
真っ暗にすると、恐怖を感じる人がいるのでレースにしているのだろう。

 準備が完了して、扉を閉める。

棺桶の中で寝ていると、3分間というのは以外に長く感じる。
3分が過ぎ係員が蓋を開けて『どうでしたか?』と聞いたが、私は『暗い方が良かった』と伝えた。私は「とんでもない体験」をしたが、「臨死体験」には程遠かった。

「生きている内に棺桶に入ると、長生きする」と昔の人が言ったが、それは困るなーと思った。まあ、これはあまり友人達にお勧めする体験ではない。

 3分間の体験が終り、起き上がる。

(おまけの話)
本会場では11時15分から1時間の僧侶によるトークイベントがあるので、それに参加した。用意された席は50席で、時間前に満席になった。私は一番前の席を確保した。
時間になり登場した僧侶は「浄土宗」、「浄土真宗」、「真言宗」、「曹洞宗」、「日蓮宗」から5人である。

このイベントは「仏教伝道協会」の後援であるが、それは私がフォトコンテストに応募している組織でもある。正面の大きな画面には「僧侶ファッションショー付」と書いてあるが、司会者の浄土真宗の僧侶により各宗派の僧侶が自分の来ている法衣の解説をした。

 トークセッション「死×仏教」

壇上に登場した僧侶が代わる代わる法衣の説明と共に、興味深い自己紹介をした。
みんな若手の僧侶で元気が良く、昔の僧侶ではなく今風の「飛んでる」僧侶である。
僧侶はいつも説教をしているせいか、みんな話が上手である。

それぞれが独自の色々な活動をしているが、「えー!」と驚く僧侶が多い。
肝心の「死×仏教」では各宗派の考えを話したが、あまりよく分からなかった。

「浄土宗」の佐々木永真尼僧

5人の中の1人は尼僧だった。
この僧侶は佐々木永真尼僧で、一般家庭に生まれ育ち大学卒業後は企業に就職し、その後、自営でバーを開いたという驚く経歴だった。
司会者の浄土真宗の僧侶も一般家庭で育ったが、ある時に僧侶を目指し、自宅をお寺に正式認定してもらい活動している。

ただ1人だけ髪を伸ばし白衣を着ている僧侶がいたが、彼は日蓮宗の僧侶で「荒行を成満」した者だけが白衣を着ることが出来ると話していた。真言宗の僧侶は「ダンスと密教に親和性」を感じ、得度出家したそうだ。

殆どの僧侶が書籍を出版していて、各自が独特の活動をしている。
「死×仏教」の話より、もっと彼らの経歴の話を聞きたかった。

 五宗派の僧侶が勢ぞろい

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伊達季節移住のススメ

心の伊達市民 第一号

北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。

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コメント(3件)

  • 「臨死体験」とは面白い体験をしたもんですね! 派手な棺桶に入り、花に囲まれて横になりながら目をつぶり3分間の「臨死体験」はなかなか出来るものでは無いでしょう。2000円の価値はあると思います。最近、弟や友人の葬儀を経験しているので現実の厳粛さとは真逆に思わず笑ってしまいました。7分半にわたる「祈りの行使者」の不思議な踊りの意味するところを「臨死体験」と結びつけて考えても私には意味不明でありました。

  • 昔は仏教イコール葬式つまり「死」であったのが、今は仏教イコールこの人生をどう生きるかつまり「生」、に焦点を合わせる若い世代の潮流を感じます。死があるからこの生がすごいんだ!と言っているようです。

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