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年寄りのつぶやき

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「最近の若者は・・・」というつぶやきは、多分いつの時代も時代に対応できない世代の常套文句であるが、いつの頃からかそんな言葉が自分からも出るようになった。

一番感じるのは自分たちの娘それぞれの彼氏との付き合い方を見ているときである。
うちの娘たちは親にも全く遠慮もせず、彼氏と旅行をするは、同棲をするは・・・。そしてそれに憚らず家にも彼氏を連れてくる。

俺がまだ学生や社会人になりたての頃なんて、付き合っている彼女の親に会うなんて度胸がなかった。相手の親がどんなふうに俺のことを見るのか、容易に想像できたからだ。しかも結婚もしていないのに一緒に旅行をするなんてことなどなかったが、もしあっても当然親には秘密の行動になったろう。

思えば相手の親との接点なんて電話口くらいだった。その時代は携帯電話や電子メールなんてなかったから、彼女と連絡するときは彼女の自宅に電話をし、相手の親の関門をくぐりぬける必要があった。電話口で「君は◯子の何なんだ?」とか彼女の親父に迫られることこそはなかったが、まず父親だけには当たりたくなかったから、電話をするときはいつもそう祈ってかけたものだ。ただ運良く母親が電話口にでた時でさえも、かなり緊張したのは変わりなかった。そうしていつも目一杯好青年のふりをしなければならなかった。

それが今はどうだ。我が家に来る彼氏たちも、物怖じしている様子は1ミリも感じられない。まあ親に隠れてコソコソとするよりもずっといいではないかと考えればその通りなのだが、なんとも親であるこちらの方が、ばつが悪くなる始末だ。

自分にとって、どうにも肌の合わない時代になってしまったことを年寄りは決まってつぶやく。
そして年寄りになった俺もつぶやくのだ。
「あの頃はよかったなあ・・・」と。
そしてあの頃、彼女の家に電話したときのドキドキ感を懐かしんでいる。

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犬と暮らしとカヤックと

kayaker

豊浦町でワンコたちと暮らし、たまに海で遊ぶ日常をつづります。

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