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非日常性を求めること

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映画が好きで、よく観る。特に惹かれるのはハリウッド系のアクションやSFだ。シリアスなドラマも決して嫌いではないが、アクションやSFを好む理由は、おそらく「非日常」の世界に深く没入したいからだろう。

本を読むことも、旅に出ることも、突き詰めれば同じ欲求に行き着く。まだ見ぬ物語、知らない景色、味わったことのない感覚——そういった体験への渇望が、自分の世界を少しずつ押し広げてくれる。

しかし、どれだけ体験を重ねても、未知の世界はなくならない。一生という時間は、世界の広さに対してあまりにも短すぎる。「知り尽くす」という瞬間は、永遠に訪れないのだ。

一方で、インターネットの普及により、世界中の情報が毎日手元に届き、映画やドラマはいつでも好きなだけ観られるようになった。「非日常」への入口は、かつてないほど増え続けている。

だが、これは諸刃の剣でもある。非日常を求めるということは、突き詰めれば「刺激を求める」ということだ。刺激に慣れた感覚は次第に鈍くなり、同じ満足を得るためにより強い刺激を必要とするようになる。「もっと、もっと」という欲求は、加速する一方だ。

そしてこれからの時代、AIがさらなる「体験」を生み出していく中で、徐々に麻痺していく私たちの感覚は、いったいどこへ向かうのだろうか。

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犬と暮らしとカヤックと

kayaker

豊浦町でワンコたちと暮らし、たまに海で遊ぶ日常をつづります。

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