【自動停止機能付き乗用車】
同級生のYさんの「自動停止機能付き乗用車」が、やっと納車された。
少し前に購入した車「ROOMY」を「自動停止機能付き乗用車」と思って購入したのだが、まだその時は警報が出るだけで停止はしなかった。それでは高齢者の「ブレーキとアクセルの踏み間違い」は防止できないので、買い換えたのである。
この行き違いは販売店の方に問題があったのか、Yさんの思い違いかは水掛け論となってしまった。穏やかな性格のYさんは交渉の末に、比較的有利な形で「自動停止機能付き乗用車」に買い換えることが出来たのである。

私は運転免許証を12年前に返納しているので、車の運転はしない。
昔は16歳から免許が取れたので、その時から車の運転をして来たので車には興味がある。そこでこの「自動停止機能付き乗用車」である、「YARIS(ヤリス)」の試乗をYさんに頼んだ。
そして12月15日に、私のために試乗会を行うことになったのである。
「ヤリス」という名からは全く意味が想像できないので調べてみたら、「ギリシャ神話をベースにした造語」だそうだ。
午前11時にJR豊田駅で降りたら、Yさんが新車と共に待ち構えていた。

ヤリスの車体の色は初めて見る色で、落ち着いた色でなかなかお洒落である。
今回の報告の為に私はYさんに色々と質問したり、写真を撮ったりと私は忙しい。
走り出して気が付いた。「音が静か」、「発進が強力」、「加速がスムーズ」が特徴だ。
タイヤも技術的に改良されたのか、街を走る車が靜か過ぎるので歩行者には危険になった。最近の車は技術が進んでいてコンピューター制御なので、町の自動車修理屋は商売にならないだろう。

この車に付いてトヨタ「ヤリス」のホームページを見ると、次のように書かれている。
「最新の安全装置がついたクルマに乗りたい」、「でも、いつまで乗れるか不安」。そんな声に答え「残価設定プラン」+「シニア向け安心特約で、「免許返納」+「ケガ・病気」でクルマが運転出来ななくなった時、残りの支払いが不要となり安心してクルマにお乗りいただける特例です」とある。
まさに彼にピッタリの条件の車である。
彼は3年後の免許更新は無理だろうと自覚しているので、3年で車の運転は止めると言っていた。

彼は5年間のリース契約で、3年後に返却するが現在の月払い以上の出費は無いそうだ。この契約でYさんは、契約金の5万円と毎月の支払いが1万5500円だけである。
しかもその金額に1ヵ月点検、3ヵ月点検、1年ごとの点検が含まれている。
ただ彼の場合は少し前に「自動停止機能付き乗用車」と思って、誤解で購入した「ROOMY」を下取りに出している。下取り金額は「136万3410円」で、それが今回の頭金となっているので、人によって頭金の違いで月々の支払額は変る。
3年後に車を返却すると残存リース金額は「ヤリス」で相殺されるので、契約時の金額だけで支払いは無い。なんだかトヨタの宣伝みたいになってしまったが、この契約が安いかどうか分かり難い。

彼も一番心配しているのは、「ブレーキとアクセルの踏み間違い」である。
毎日のようにテレビニュースで高齢者の「ブレーキとアクセルの踏み間違い」の事故が放映されている。そこで今回はそのテストをイオンの駐車場で、新車の「ヤイス」でやってみた。
車をゆっくりとバックさせながら、急にアくセルを踏み込んでもらった。
すると車は急発進したかと思うと、私がビックリするほどの急ブレーキがかかって止まった。障害物の壁をセンサーが感知して、急ブレーキをかけたのだった。
しかし今回は実験をしなかったが、後ろが透明ガラスのドアだったら止まるか?
これは分からない。

人通りの無い通りでゆっくり走らせ、急にアクセルを踏み込んでもらったら、ただ加速するだけだった。これでは道路で人を撥ねて焦ってアクセルと踏み込んだら、その先に突っ込むのではないかと心配だ。以前に社会問題にもなった池袋の暴走事故がこれで、ヤリスが止まるかどうかは分からない。
マンションの友人の乗っているベンツにも同じような装置が付いているそうだが、彼は道路で自転車が近付いただけで急ブレーキがかかり、想定外だったので「自分が怪我しそうだった」、「後続車に追突されそうだった」と言っていた。
まだまだこの装置は改良の余地がありそうで、「装置が付いているから安心」とはならないと思った。

(おまけの話)
この日の午前中に健康診断があり朝食を抜いていたYさんのために、まずは早目のランチにした。かなり前に「八王子ナポリタン」という風変りなスパゲッティの取材に彼と一緒に行ったが、その時は無駄足になってしまった。
そこで今回は彼が早めに予約した、テレビに登場した「八王子ナポリタン」の店に行った。Yさんは2回目の訪問で、オーナーに私と八王子ナポリタンの関係を話していた。
この料理は八王子独特のもので、ナポリタンに刻みタマネギが乗っているのである。
注文の際に「量は少なめに」とお願いした。間もなく出て来た「八王子ナポリタン」は普通のナポリタンの上に刻みタマネギが乗っているだけで、味はどうかと言えば普通だった。特にタマネギの味が強く出ているわけではなかった。

ランチの後にYさんの車で八王子市の外れにある、私の両親のお墓参りに「西笑院」に付き合ってもらった。墓地に入ると新しい墓が隣に作られていた。私は持参した花をさし、線香に火を付けようとしていた。
その時にYさんが『墓碑にある「みどりさん」って、誰なの?』と言った。私は驚いた。
それは父の兄の長男の嫁の名前だったからだ。我が家のお墓は、隣の新しい墓だったのだ。私の知らぬ間に、今年になってから私の兄が改修していたのだった。
Yさんの質問が無ければ、私は父の兄のお墓参りをして帰ってしまうところだった。
危なかった! お墓参りというものは亡くなった両親の為というより、自分の心の平穏の為のような気がしている。

墓参りの後は、もうひとつの目的である「激安弁当屋」に行った。
少し前に激安弁当の「きよぴー」の取材をYさんに依頼したが、500円の弁当を買ってしまい取材目的に合わなかった。
そこで今回は2人でもう一度、「きよぴー」に行き、100円の弁当を買おうと思ったのである。店に着くと既に営業は終了していたが、中から出て来たオーナーと話が出来た。
彼は『何社もTV取材があったが、その都度「激安ではない」と伝えたのに、テレビでは激安と放送してしまう』と困っていた。
毎週土曜日は「子供食堂」をやっていて、その時は100円だそうだ。それを取り上げて子供食堂とは伝えずに、「激安」と放送しているようだ。ここで働いている女性たちは、ボランティアで来てくれているので助かっていると話していた。

「きよぴー」を出る時に、手術後退院した同級生のXさんに電話した。『近くに来たので、お見舞いに行ってもいいか?』。すると思いがけず『今日は都合が悪い』と返事があった。
そこで豊田駅近くに戻り、大型ショッピング・センターの中にある「Mr.ドーナツ」でお茶をした。
色々な話をした時に、Yさんはトイレに行った。彼が戻った後に私もトイレに行った。
席に戻るとYさんは「スマホをトイレに置き忘れた」と慌てていた。
トイレを探したが無い。もしかしてと思い、駐車場へ行き車の中を探したが無い。
諦めかけてショッピング・センターの案内所に紛失を届けに行ったら、そこに既に彼のスマホが届いていた。今回は最後の事件で慌てたが、「日本て安全で良い国だなー」と2人で喜んだのである。

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