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徒然なるままに(144)・・・日本橋

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【日本橋の修行僧】
日本橋に用事があって出掛けて行った。
「日本橋」で「日本橋」の下を流れるのは「日本橋川」で、その上に架かるのが「日本橋」である。橋の上にはいつも同じ修行僧が座って、マスクをして静かに托鉢をしている。
見たところでは、1年中同じ服装のように見えるが、冬場はヒートテックの下着を着ているのかなー?

私は道路の反対側を歩いて行き、途中から修行僧の写真を撮ろうとした。
すると修行僧は私を見て、手を合わせた。
なんだか申し訳ないような気持になり、帰りに喜捨をしようと思ったのだが、忘れてその道を通らなかった。

 日本橋の上の「修行僧」

【三越デパート本店】
日本橋の三越デパートの入口には、左右にライオン像が座っている。
銀座のライオンは片側だけしかいないが、なぜなんだろう?
エスカレーターに乗って、上の階に進む。
途中の階は高級ブランド品の店が多いが、お客は少なくガランとしている。

6階まで上がるとそこは催事場で、お歳暮とお節料理の注文を受けるイベントが行われていた。帰りに地下一階に行ってみたら、食料品売り場は大勢の人が買い物をしていた。
私は三越伊勢丹グループの零細株主だが、もうデパートの時代は終ったように感じている。

三越本店(日本橋)のクリスマス飾り

【警視庁職員美術展】
今回の日本橋行きの目的は、12月3日~8日まで三越デパート本店7階催物会場で開催されている「警視庁職員美術展」を見るためである。
展示場には警察官が1人で受付をしていて、入場する時にパンフレットを渡された。

会場は書道、絵画、写真、彫刻、織物であった。かなりレベルが高い作品群であった。
現在の警視総監は迫田裕治氏で、第100代目になるそうだ。
彼の参考出展は「書」で「七転八起」であったが、非常に味のある字であった。

 第百代警視総監の書「七転八起」

【日本橋の再開発】
中央区長の実家は、三越デパートの向かい側にある「山本海苔店」である。
その前を通ったら店は閉まっていて、ガラス戸に張り紙があった。
日本橋の再開発の為に、この辺りの店はみんな一時、移転をしているのであった。

HPを見たら、「この度、日本橋室町一丁目第一種市街地再開発事業に伴い、日本橋本店を一時移転することになりましたので、ご案内申し上げます。創業当時より長きにわたり日本橋のこの場所で営業を続けてまいりましたこと、ひとえに皆様のご支援の賜物と深く感謝申し上げます』

『なお、移転後も引き続き日本橋の地にて営業を継続いたしてまいります。また新社屋の竣工後には、再びこの場所にて営業を再開する予定で御座います』と書いてあった。
言葉の乱れている現代にあって、なんとまあ「正しい日本語」なんだろうと感心したのである。

「山本海苔店」は移転

【人形町まで】
まだだいぶ元気だしこの後の予定も無いので、人形町まで歩いて行った。
途中で軽くランチを食べて、人形町の交差点角のカフェ「エクセルシオール」に入った。
昼過ぎなので、サラリーマンとOLでほぼ満席で、やっと空きを見付けて席に着いた。
いつもはコーヒーを注文するのだが、あまり美味しくないので紅茶にした。

紅茶「ダージリン」は450円であるが、ガラスの急須にティバッグが入っていた。
コーヒーは380円であるが、原価はコーヒーの方が高い。店は洗い物が増えて面倒な分だけ、値段を高くしているのだろう。変なことを考えながらしばらく本を読んで、都営浅草線に乗って東銀座へ出て都バスで家に帰った。

 「エクセルシオール・カフェ」の紅茶(450円)

(おまけの話)
【日本橋の麒麟像】
日本橋の両側には青銅の麒麟像がある。しかも翼が生えているのであるから不思議だ。
これは1911年に日本橋を木造から石造りに架け替えた際に、装飾としてデザインされたそうだ。

麒麟像のデザインは明治建築界の三大巨匠の1人である「妻木頼黄」で、翼をデザインした理由は「日本橋から飛び立つ」、「橋と地域が躍進していけるように」の思いからだそうだ。麒麟像の近くには、いつも修行僧が座っている。
橋の両端4ヵ所には獅子像があり、東京都の紋章を抱えている。

 日本橋の「麒麟像」

【金座通り】
銀座を貫く通りを「銀座通り」と言う。
昔のことだが、歴史の時間に「金座」、「銀座」に付いて習ったような気がする。
「銀座通り」ばかり有名になっていて、それでは「金座」はどうなったのか?

ところがあまり知られていないが、中央区には「金座通り」が実在しているのである。
起点は日本橋浜町で、そこを進むと日本銀行へ通じている。
1993年に日本橋浜町一丁目から二丁目にかけてだけを、「金座通り」という愛称に定められたのである。

  「金座通り」の道路標識

【福徳神社】
日本橋で神社と言えば「福徳神社」である。
この神社の歴史も古く、859年には既に鎮座していたらしい。
「福徳」といういかにも縁起の良さそうな名前であるが、それは昔は武蔵国豊島郡福徳村に由来している。

江戸時代にはこの神社は、幕府公認の富くじを発行する数少ない神社だった。
そこで現在でもそれは生きていて、この神社で購入した2000円の「宝袋」の中に買ったジャンボ宝くじを入れておくと当選するという、本当のような? 嘘の噂がたっていて、みんなが買い求めている。

私は宝くじほど率の悪いものはないと思っているので、宝くじは買わない。
12月6日に行っらお参りの長い行列が出来ていたが、もう12月分の福袋は売り切れだった。

福袋は売り切れ(福徳神社)

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伊達季節移住のススメ

心の伊達市民 第一号

北海道伊達市に2003年夏より毎年季節移住に来ていた東京出身のH氏。夏の間の3ヵ月間をトーヤレイクヒルG.C.のコテージに滞在していたが、ゴルフ場の閉鎖で滞在先を失う。それ以降は行く先が無く、都心で徘徊の毎日。

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コメント(2件)

  •  日本橋の「麒麟像」は昔読んだ東野圭吾の「麒麟の翼」を思い出します。東野圭吾氏のミステリーは進行が複雑で読み手を悩ませる。それでいて読みやすい小説となっているからベストセラーを連発するのだろう。大衆受けする小説の極めですね。

  • 「山本海苔店」の正しい丁寧な日本語、のご挨拶文。さすが、老舗の風格を感じさせてくれます。そういえば、昔ですが、歌舞伎座に観劇に行って、プログラムを買うと、初めのページに松竹株式会社社長?からのご挨拶が載っていた。季節感を出し、また劇場へようこその気分が、美しい日本語で書かれていた。

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