テーブルシャッフルボード(TSB)の魅力に取り憑かれた俺は
いきなりダラスにある、とあるメーカーのドアを叩いた。
(当時の)Champions社である。
そしてさすがテキサス。担当はウエスタン野郎だったが、
こいつもこの時にいきなり日本から来たサムライに
さぞかし驚いたに違いない。
多分、俺の真剣さにサムライ魂を見たのだろう。
結局、「本当は企業秘密だからな」と言いながらも
製造過程がわかる工場もすべて見せてくれながら、
日本の総代理店になりたいという俺の話を
真面目に聞いてくれたのだ。
しかし、今から考えると無謀な行動である。
マーケティングとか資金とか何も考えずに、
ただ「日本でこれを流行らせてやろう」という夢だけの
完全に先走った話である。
なんともまあ若気の至りというか、恥ずかしい。
ともあれ、この時のカウボーイたちとは握手をかわし、
まずは早速1台輸入してからの話ということになった。
さて、サラリーマンを辞めてから始めた俺のビジネスは
農業資材の輸入だった。だから輸入はお手のもの。
それで日本に帰ってから、アメリカからの他の商品を積載したコンテナに
このシャッフルボードテーブルという台を混載して
苫小牧に持ってきた。

長さが5mほどもある板状のこのテーブルは
150Kgくらいあり、ちょっと輸送には苦労した。
だが、以前、アメリカに住んでいた時に乗り回していた
アルファロメオスパイダーを帰国時に処分できず、
日本まで無理やり持ってきたときに比べると
こいつの輸入自体は簡単だった。(持ってきたその愛車は会社の
後輩に売りつけて、のちに相当恨まれた・・・)
苫小牧からは札幌の師匠の一人がユニック車で伊達まで運んでくれて、
当時の伊達オフィス(今は引っ越したカラオケ歌屋のあったビルの2階)に
無事運び込んだ。
それは俺が伊達に来たての頃、今から25年前のこと。
(つづく)
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