少し前に「写真で見る東京(91)・・・最後の桜」で、今年の桜ブログは終りにしようと思っていた。ところが4月6日にマンションの同好会「フォトサークル」で、浜離宮恩賜庭園で撮影会を行った。
また4月18日には学生時代の友人達と、また浜離宮恩賜庭園に来ることになっている。
6日はまだ八重桜は咲いていなかったが、18日には咲いているだろうと思い12日に下調べに行った。浜離宮は中央区にあるので、中央区民は桜の季節は無料の入場券があるので、3回とも無料である。

緑色の花の桜「ウコン」
同級生を誘ったのは、緑色の桜である「ウコン」と「御衣黄」を見せたかったからである。ウコンはほぼ満開だったが、御衣黄はまだ5分咲くらいだった。
この桜は見頃が短く、満開を過ぎると中心から赤みを帯びてきてしまう。
18日が満開を過ぎていないことを願うしかない。

緑色の花の桜「御衣黄」
八重桜は「ソメイヨシノ」などと違い、花と葉が同時に出る。
華やかさはあるが、桜の木全体が花だけで覆われるようなことはない。
ソメイヨシノのような並木道、また山全体が花で覆われるような見事さは無く、1本だけ植えられていることが多い。
桜なのに「イチヨウ」という紛らわしい名前の桜もあるが、漢字では「一葉」である。

「イチヨウ」
「イチヨウ(一葉)」は、オオシマザクラ系統に属するサトザクラの代表的な品種である。毎年、総理大臣が主催する「桜を見る会」は、この桜である。
この日は「カンザン」はまだ満開ではなかったが、それでも華やかである。
「カンザン」はオオシマザクラを基に生まれた栽培品種のサトザクラ群のサクラで、日本原産の八重桜である。漢字では「関山」と書く。

「カンザン」
「スルガダイニオイ」は「駿河台匂」と漢字で書く。
この少し変な名前の由来は現在の東京都足立区の荒川土手で栽培されていた品種で、江戸・駿河台の一庭園にあったため、この名が付けられた。花が出す芳香が非常に強いのが特徴。

「スルガダイニオイ」
「カスミサクラ」は漢字で「霞桜」と書く。
この桜は野生の桜で、北海道南部、本州、四国、など、色々な場所でみられる品種である。葉や花柄に毛があるのが特徴。
かっては花の大きさ、各部分の毛の多少などに著しい変異がみられるため多くの違う品種と思われていたが、生態的、地理的条件と結び付くような変異は無いため、現在は区別されなくなった。

「カスミサクラ」
色々な桜を見て廻り、最後に船着場から菜の花畑に向かった。
菜の花畑は半分を植える時期をずらしたらしく、手前は花が無く鞘の種となっている。
奥半分もそろそろ終りそうだ。
菜の花畑の奥に植えられていた梅の木に、小さな実がなっていた。
この日も来園者は外国人観光客ばかりで、しかもほとんどが白人団体である。
欧米人にとっては「和風庭園」は、見ておくべき場所なのだろう。

菜の花畑と梅の実
(おまけの話)
潮入の池のいつもの場所に「コサギ」が休んでいた。
かなり距離があるので、コンパクトカメラのズームでも大きくは撮れない。
それをトリミングして大きくしたのが、この写真である。
最近は一眼レフカメラは重いので持って出ないが、たまに必要な時があるから困る。
暖かな日差しの中で、いつまでもコサギは動かなかった。

定位置にいる「コサギ」
八重桜の「ウコン」の木の下に、黒い土が盛られた場所が何ヵ所もあった。
これはモグラが地上に出た穴で、春になってモグラも外へ出て来たようだ。
モグラでは思い出があり、以前の住まいの庭には毎年のようにモグラの穴が出来た。
折角の芝生が台無しで、いつも腹を立てていた。
ある時、どうしたのか穴の外にモグラの死体があった。この時、私は初めて穴の主の姿を見たのであった。

「モグラ」の穴
潮入の池の岸辺で、鴨の群れが日向ぼっこをしていた。
浜離宮恩賜庭園には現在でも「鴨場」がある。
解説によると『これは江戸時代に歴代の将軍も嗜んだ鷹狩や鴨猟という武家文化を伝える当園 の最重要施設の1つであり、江戸時代から明治時代まで社交や外交の場として利用されてきた・・・』
『現代では 「鴨場」は、宮内庁の新浜鴨場と埼玉鴨場などにしか残っておらず、一般に通常公開しているのは当園の 約55㎝ 鴨場のみである』。
・・・というわけで、暖かい穏やかな日差しの中を、下見を兼ねて浜離宮恩賜庭園を楽しんだ。

岸辺で休む鴨の群れ
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