ブログ閉鎖中の話題(2015年8月7日)
アメリカに住む私の女房の従兄弟(Iさん)からメールが届いた。
Iさんは4月後半に日本にやって来て1ヶ月くらい日本各地を旅して、そしてアメリカへ帰って行った。その時に「アメリカに帰ったら、腎臓結石の手術をする」と言っていた。
そして最近になって、手術の経過とアメリカの異常とも思える健康保険制度を知らせて来た。
*(写真は全てIさんからの提供です。)

ダウンタウンのフリーウェイからの眺め。
私はアメリカの健康保険制度を知らなかったので、今回のメールで詳細を知って驚いた。
*病名・・・・・・・腎臓結石。
*手術・・・・・・・全身麻酔後、ペニスからチューブを挿入してレーザー光線放射。
病院滞在時間は8時間(入院無し)。
*請求金額・・・・・5万6550ドル(約701万円)。
*保険使用後の実質支払額・・・・170ドル(約2万1000円)

中央左手はロサンゼルス市庁舎。
先ず私が驚いたのは、入院もしていないのに手術費がベラボーに高いことである。
請求書は病院だけでなく、下記の色々なところから別々に届く。
*掛り付け医師。
*手術をした泌尿器科医師。
*レントゲンとCTスキャンをした医療機関。
*麻酔科医師。
*調剤薬局。
これらの合計額が5万6550ドルなのである。

リトル東京は今は元気がない。
Iさんの場合は高額な保険に加入していたから、自己負担が少なく済んだ。
その為に彼は65歳までは、毎月800ドル(9万9000円)も保険料を支払っていた。こんな高額の保険料を一般のアメリカ人が支払えるわけがない。
しかも保険と医療制度が素人には難解で、普通のアメリカ人は分からないのでは?

ディズニー・コンサートホール。
一般的には健康保険は各人が自分に合った保険会社と個人的に契約を結ぶ。
収入の少ない人は安い保険に加入するので、受けられない医療・治療が多い。
しかも保険料は毎年、10~20%も一方的に保険会社が上げてくる。
アメリカでは「貧乏人は死ね」ということらしい。

サンタモニカの海岸線の風景。
日本人は自覚していないが、日本国民は全員が世界一の医療を安い負担で受けられる。
アメリカはそうはなっていなかった。
アメリカでは高額な医療費と健康保険料で、全く医療と関係の無い国民が増えてしまい、慌てたオバマ大統領は公的健康保険制度を導入した。

ユニオン・ステーション。(中央駅)
しかし、この法律の成立までには相当の悶着があった。
アメリカ人は建国以来、「自分の身は自分で守る」という考えが強いので、弱者に対して思いやりに欠ける。「国民健康保険制度は社会主義的だ!」と共和党支持者は考えている。やっと成立したオバマケアでも、国民の90%しかカバー出来ていない。

ハリウッド大通りのスターの名前を埋め込んだ歩道。
しかしオバマケアでは日本と同等の医療が保険でカバーされるわけではなく、お金に余裕のある人は更に追加で「調剤薬の保険」と「補助的な保険」に加入している。
かなり大雑把なアメリカ医療制度の説明だが、みなさんは「日本人に生れて良かった」と自覚して欲しい。

ハリウッドのギネス博物館。
(おまけの話)
中央区役所から手紙が届いた。
「過誤納金還付通知書」と書いてあり、「納め過ぎた税金の還付」とあった。
還付金のお知らせで振り込み詐欺が発生しているとテレビで見ていたので、このようなお知らせはよく確認の必要がある。

ロサンゼルス郡植物園の中にある古い建物。
「納め過ぎた税金など無いのに・・・」と思っていたら、その後にまた区役所から手紙が届いた。「厚生年金から住民税を天引きするが、どうか?」のお知らせだった。
区役所は取りっぱぐれを防止するために、天引きをしたいらしい。
前の手紙はどうやら私に断りもなく、勝手に天引きした金額を還付して、一応、今後の天引きを確認する内容の手紙だったらしい。
私は意地になってそれを断り、私の預金口座からの引き落しを選んだのである。これが後に問題となるとは、その時の私は分からなかった。
この続きは、その内に・・・・。

ビバリーヒルズ市庁舎。 (この市庁舎の設計で、建築家のIさんもチームの設計に加わった)
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