■結婚指輪
日本で初めて、教会式、キリスト教式の結婚式が行われたのは、1873年(明治6)の事で、近代化のために外国の文化と技術を取り入れようと、明治政府は多数の外国人教師を招いた…。その一人が東京・神田淡路町の共立学校(現在の開成中学校・高等学校)で教鞭を執っていたイギリス人、フリール氏で、彼は、日本人の氏族の娘である静と結婚。催されたのが日本で初めてのキリスト教式結婚式だったらしい…。
ただその当時、日本の伝統的な神前結婚式を選ぶカップルが圧倒的だったようで、キリスト教式が急増したのは、実は1990年以降だという…。ウェディング情報誌の氾濫、ホテルや結婚式場の営業活動、教会で式を挙げる有名人の影響等によって、あっという間にキリスト教式が逆転した…。ウェディングドレスを着て、チャペルで結婚指輪を交換するという儀式に、多くの日本人女性は憧れたんでしょうね…。

転じてヨーロッパでは、指輪は契約の証となった!印鑑の代わりに使われる事もあったそうで…。
結婚指輪も同様で、男尊女卑の世であった古代から近代までは、ヨーロッパでも婚姻は個人の意思とは関係なく、家と家との契約であって、人身売買ですらあったらしい…。結婚の際には、夫が妻の家に保証金を差し出し、その契約の物証として指輪を贈っていた…。また略奪愛がはびこっていた時代は、新妻が逃げられないよう鎖で縛っていたというけど、その名残が指輪だという説もある…。
