■ベトナム(24)・・・若い女性とデート?
(2013年8月6日) 予定の無い日曜日はなんとなく、ホテルの近くをウロウロして過ごしてしまう。そんな時に日本語の若い女性教師から、「市内観光の案内をします」と誘われた。若い女性とデートなんて、久し振りだ。
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私は予め見たい市内の観光地を調べておいた。
彼女の運転するバイクの後部座席に乗って、先ずはサイゴン駅である。
ここから列車が北部のハノイに向けて出発する。ホーチミン市からハノイまでの所要時間は、なんと33時間である。
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次にチャイナ・タウンである。
ここには古いお寺がある。その次にビンタイ市場という卸専門の店が数百軒も入った市場の見学だ。
その次は9月にホーチミン市にやって来る、私の女房が宿泊予定のシェラトン・ホテルである。ガイド役の先生は田舎から出て来た女性なので、
高級ホテルには縁が無いので、少々ビビっている。
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そこから歩いてマジェスティック・サイゴン・ホテルに向かう。
ここはベトナム戦争時に、世界中のジャーナリストが宿泊していたホテルとして名高い。
開高健もこのホテルを拠点にして、「ベトナム戦記」を書いた。
その向かい側にはサイゴン川が流れている。
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サイゴン川の畔を2人で散歩した。
そこに急に雨が降って来た。雨季なので、よくあることだ。
2人は雨の中を駈け出して、向こうに見えるカフェに入る。
なんか青春映画の1シーンのようだ。
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雨が止んだので、タクシーに乗りTOKYO TOWN というレストランに行く。ここは日本の味をそのまま出しているB級レストランである。
私はカツカレー、彼女は鍋焼きうどんを食べた。久し振りに日本の味がした。
そしてまたタクシーに乗り、途中で彼女のお勧めの店でフランスパンを買い、ホテルに戻ってから彼女のバイクに乗り換えて、TOKYOという名のカフェに行く。
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そこで彼女の身の上話や、結婚、将来の夢などを聞く。
彼女も田舎に住んでいた時は古い考えだったそうだが、ホーチミン市に出て来てから考えが変り、前向きの考えになり、自分で自分の将来を切り開くという考えになったそうだ。
午前10時から午後4時まで一緒に過ごしたが、彼女は日本人と日本語で話すことが目的で、実はデートではなかったのである。24歳と71歳なら、当り前である。
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(おまけの話)
観光の後にホテルに戻り、彼女と別れてスーパーに買い物に行った。
ヨーグルト4個、即席カップ麺2個、フルーツ2パック、インスタントコーヒー1箱、アールグレイ紅茶1箱を買った。これで合計金額は約1100円である。
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ホテルに戻り、久し振りにコーヒーを飲もうと思い、コーヒーの箱を開けた。そして驚いたのである。
なんとそれはインスタント・コーヒーではなく、ドリップ式のベトナム粉コーヒーであった。
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箱にはインスタント・コーヒー風の絵が描いてあったので買ってしまったが、説明書きはベトナム語しか書いてない。
この国は外国人に不親切で、どこでも英語表示は殆ど無くベトナム語だけである。
いまさら返品も出来ないので、明日からの日本語の授業の教材にしよう。「日本語が分からないと、みなさんも日本へ行ったら私と同じ目に遭いますよ」・・・と。
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