■和菓子は時代に合わないのか?
今回は和菓子の話である。
私は酒が飲めないので、甘いものが好きである。
しかし太ることを気にしているので、思うようには食べられないのが目下の悩みである。だから仕方なく栄養価の高いケーキは避けて、和菓子を食べる。その和菓子屋が元気が無い。
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ある時、ネット情報で老舗の「花園饅頭」が倒産したと知った。
この会社には多少の縁があり、私の現役時代に会社の近くに花園饅頭の工場があった。
ここの名物は社名と同じ「花園饅頭」と、もう1つは「ぬれ甘なっと」である。どちらもかなり値段が高いが、東京土産として有名であった。
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私はお客様を訪問する時には、時々、工場の直売店で「花園饅頭」を買ったものだ。しかしこの会社は「近所のよしみ」も工場直売も関係なく定価販売で、私はいつも「愛想が無い会社だ」と思っていた。
小平市の商工業者の会合などでも会うことがあったが、いつも工場長が出席していたが彼も愛想が無かった。
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花園饅頭の元社長の対談がネットにあり、それを見て倒産の原因が分かった。やはりご多分に漏れず、バブル期の過剰設備投資が原因だったようだ。
花園饅頭の本社は、以前は新宿花園神社の近くにあった。
ある時、映画を見に行った帰りに、近くに行ってみた。
すると元の本社の場所に、花園饅頭の売店と喫茶があった。
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「倒産したのに、どうしたことか?」と思い、帰ってからネットで調べてみた。いまは昔と違って、調べものには便利な時代となったものだ。
こんなことをネットの無い時代に調べるには、興信所に調査を依頼したものだった。
花園饅頭は、どうやら高級フルーツ店の千疋屋の下で再出発したようだった。フルーツと饅頭の取り合わせで、上手く行くのか?
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花園饅頭の歴史は古く、1906年の創業である。一方の 千疋屋は1834年の創業である。200年近くの歴史がある会社が100年以上の歴史の会社を傘下に入れたのだから、これだけでも驚く。
IT企業の経営者が会社を設立して数年で株式公開をし、巨万の富を手にする時代にあって、100年単位で会社を継続して来たことに敬意を表する。その間には色々とあっただろうなー?
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花園饅頭の名前は花園神社を知っている人なら、近くにある「花園神社」から取ったものであることが分かる。そこで久しぶりに花園神社を覗いてみた。
「花園神社の歴史」であるが、1590年には既に存在していたようだ。
早稲田通りの鳥居をくぐり、神社にお参りした。
花園神社はこの場所に430年もなにも変わらずに、そこにあった。
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(おまけの話)
甘いもの好きの私がたまに行っていた甘味処「立田野」が、いつの間にか銀座から消えた。
これもネットで調べたら、今は吉祥寺と渋谷の2店舗だけになっていた。
人形町の「初音」も昔のような賑わいは無い。
甘味処が今の時代には合わないのかもしれない。
それは私自身が「時代に合わない」のと同じなのかもしれない。
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私の好きな和菓子の店は色々あるが、時々、買いに行く店がある。
「鹿の子」を買う店名と同じ「鹿乃子」(銀座店)、豆大福を買う岡埜栄泉(虎ノ門)、どら焼きを買う「うさぎや」(上野店)。
「清月堂」(銀座・松屋店)、そして庶民的な味と値段で勝負の伊勢屋(門前仲町)などがある。まだまだある。鯛焼きも好きだ。
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若い頃は和菓子は2~3個くらいは食べられたが、いまは1個だけである。家族は殆ど食べないので、買う時に困る。1個というのは買いにくい。
だから最低でも5個は買ってしまう。
それを2日以内には食べないといけないので、太る原因を作っている。
太るのを恐れケーキを避けたのに、これで台無しとなっている。
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