■函館の「ゆめぴりか」
ある日のランチに「ジンギスカン」を食べた。
その店は銀座4丁目交差点の近くにあり、店名は「松尾ジンギスカン」である。北海道の人なら誰でも知っている名前で、私も伊達市にいた時は何度も食べた好きな味である。
ランチは1080円で、米は「ゆめぴりか」、サラダバー、ドリンクバー、スープ、デザートにプリンが付いているとてもお徳用なランチだ。
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この店に2日続けて、ランチに行ってしまった。
この店でジンギスカンを食べると、無性に伊達市の美味しい食べ物が目に浮かぶのである。
「あの頃は良かったー」、「またあれが食べたい」、「あの人に会いたい」、「あの人はどうしているだろうか?」、など次々と脳裏を掠める。
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ジンギスカンをよく食べに行ったのは、大滝地区の名水亭の斜め向かいのトラックの駐車場にある食堂だった。
オヤジは愛想が悪かったが、まだ店はあるかなー?
伊達温泉のジンギスカンも捨て難い。壮瞥町のゴルフコンペの後の、倉庫で食べるジンギスカンも美味しかった。サッポロビール園はバカでかい場所で、ワイワイと食べるから美味しい。
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東京にいると伊達市の美味しい食べ物が次々と思い出される。
伊達市に行くようになって2年目に、Kさんから頂いた貴重な「鮭児」は、生まれて初めて食べた。
これをキッカケに毎年秋には漁船に乗せてもらい、噴火湾の定置網漁の撮影に行った。帰りには大きなイクラ入りの鮭をもらって帰った。
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イコロ農園では新鮮な米と野菜を作るのを手伝い、新米が取れると寿司屋の文七に持って行き、その米で巻き寿司を作ってもらい食べたのも懐かしい。
スーパーで偶然に出会った市長の奥さんから、沢山の毛ガニを渡された。その時、毛ガニのシーズンは夏だと教えられた。
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これも店に予約しておいて、よく食べた。
耐火炉の工事を行うKさんとは親しくさせてもらい、毎年、東京の自宅へ海産物を送ってくれた。高価な蝦夷アワビも送ってくれた。
東京からは送るものが無く、海苔を送ったら喜ばれた。
伊達市は地形に恵まれていて、海の幸と山の幸の両方が楽しめる。
秋にはゴルフ場の林に出て来る、「らくよう」というキノコが美味しかった。
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(関東風の「翁」は伊達市民の好みじゃないようだ)
もうこの年になると、食べ物だけが楽しみになる。若い頃は、こんなハズじゃなかったのに!
食べ物の思い出に浸っていたら、伊達市役所から封書が届いた。
開けたら、「心の伊達市民」の継続と代金の振り込み依頼だった。
なにしろ私は第一号だから、死ぬまで続けるしかない。
今回もまた「ホタテ」を頼んだ。
ひょんなことから伊達市に縁が出来て、私の人生と食生活が豊かになった。
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(おまけの話)
昨年の北海道米の不作の為に、今年の私は他の産地の米を食べるのかと思うと少し気落ちしていたが、幸いに壮瞥町のIさんのお陰で函館市産の「ゆめぴりか」が手に入った。
生産者はMさんで、段ボール箱を開いたら、「おまけの品」が入っていた。それはビニールの袋詰めのイカと、リンゴだった。
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Mさんはリンゴ農家でもあるようで、もちろん、「ゆめぴりか」も予想以上に美味しかった。「イカ」だが、袋に書かれたその商品名に驚いた。
その名は「いか飯になれなかったいか」である。
この品物は生産地が森町で、「いかめし」を作る時に不要となったイカの足と、規定外のサイズのイカを濃い味で煮た食品である。
味は「いかめし」と同じで、「ゆめぴりか」にとても合う。
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私は毎朝、ヨーグルトにリンゴを刻んで入れて食べている。
この頃になると、スーパーで売っているリンゴは小さくて不味くなる。
ところが今回のおまけのリンゴは大きくて、とても美味しかった。
これでまた、北海道の美味しい食べ物の入手先が増えた。
壮瞥町のIさん、「ありがとう」。
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